この度は給付型奨学生にご採用いただきまして誠にありがとうございました。産学協働学生支援協会の皆様に厚く御礼申し上げます。
私は幼少期から興味のあった自然科学分野に関しての勉学および研究が可能な大学に無事進学することが出来たものの、父が指定難病により早逝したことを契機とした家庭内における厳しい経済状況にいつも悩まされてきました。周囲の理解もあって辛くも修士課程に進学した後もそれは変わらず、貸与型奨学金減免の為に研究成果を必要としている一方で独り暮らしをする経済的余裕が無かったことから片道2時間を要して通学しつつ、アルバイトに追われていました。2020年は新型コロナウイルスの世界的な流行に伴って周囲の環境に大きな変化があった年でもあり、研究活動に関しても大学の入構制限や海外の調査地への渡航の中止といった厳しい状況が多々ありました。
しかし、今回奨学生に採用していただいたことで経済環境が大幅に改善されたことにより、研究に専念することが出来ました。就職活動との兼ね合いもあり先行きが不透明となってしまっていた状況において、生活費の心配が不要となったことによる精神的余裕から冷静に目の前のやるべき事に取り組むことが可能となりました。その結果、無事に第一志望群の一つであった団体から内定を頂くこと、修士論文を完遂した上で研究成果を発信することを両立するという成果に至ることが出来ました。
この一年を振り返ってみると、私は本奨学生への採用によって実り多い学生生活を送ることが出来たと言えます。今後、社会人としての生活を送る際にも自信の興味と理想を大切にしつつ、奨学生として採用していただいたことで今の自分がある、と胸を張っていけるように邁進していきます。改めまして、産学協働学生支援協会の皆様に厚く御礼申し上げます。